杉板型枠コンクリートの、ジャンカ補修

IGU

2014年06月16日 21:36


左:補修前     /      右:補修後

今回は、杉の型枠で作られた、コンクリート壁の補修。

目立つ所にジャンカ(コンクリートが行き渡らず、砂利が見える状態)が発生したという連絡。
とりあえず、左官屋さんが直してくれたようですが‥。

僕が現場に行った時は、すでに杉板を写しとった木目が消え、ノッペリした平面になっちゃってました。

左官屋は、建築関連の中でもトップクラスの難易度の職種と言われます。
でもね、こと補修に関しては、最初から補修屋に任せて欲しかった‥。

この「ノッペリ」面、なおすの、難しいよー‥。

と、愚痴ってもしょうが無いので、出来る限りで修復していきます。


コンクリートの補修は、ほとんど絵画の世界!

コンクリートに、コンクリートの模様を再現する、地道な作業です。

地肌を見ながら、特徴的な色を6色ほど作って、筆で絵を描いていきます。

もともとの杉板の凹凸が消えてるので、色を濃い目に作って、明暗を強調して描いていきます。
これが、なかなか難しい‥。 もはや、センスの世界です。



左:補修前     /      右:補修後  別角度から


ちなみに、別な箇所の補修も頼まれました。
換気口の周囲の、欠けた部分を判らなくする作業。

数分で固まる特殊なセメントを使い、杉板の模様を作ってから着色しています。

こちらはちゃんと凹凸を再現できたので、きれいに修復できました。
やはり、補修は、補修屋に任せて頂いた方が、良さそうです。




左官+着色による補修。 旧コンクリ面との接着性等、ちゃんとした知識が必要です。


さて、‥お願いですが、こういった補修を依頼する際は、なるべく「何もしないで」すぐに連絡下さい!
報告が早ければ早いほど、ほとんど判らないように補修する段取り/アドバイスができます。

ちなみに、コンクリートは、打設直後は黒っぽく、数ヶ月かけて、色が抜けていきます。
なので、完成間際に補修(色合せ)をするのが、ベストです。

「失敗の象徴」のようなジャンカを、そのまま放っておくのは勇気が要ると思いますが、プロなら修復できます。
ぐっとこらえて、補修屋を信じて下さいね!!


PS:特にコンクリートは、コーティング剤とペンキの相性、コンクリに合ったペンキの種類、左官での補修の接着性等、特殊知識がたくさん必要です。 難易度が高いので、信頼できる補修屋を探して下さい。

PS2:時々、このブログで補修屋の存在を知って、地元の業者に依頼したら、ダメだったという苦情が来ます。 ‥なるべく、依頼の前に、実績等を確認して下さい。 m(_ _)m


 

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