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2016年03月18日

バスルームの床タイルをレプリカで補修! (その場でタイル複製)

▲割れたバスルームの床タイル
とある老舗(しにせ)ホテルからの依頼。
「バスルームのタイルが、一枚割れてしまった。 なおせませんか?」 ‥という案件。
もう何十年も昔のタイルなので、現代では同じ物は手に入りません。
形状も、表面がみかんのような凹凸がある特徴的なタイプでした。
石材補修の技術で、割れたタイルをくっつけようかとも思いましたが、割れるって事は床下にスキマが有る等、何か原因があるハズです。
そのまま補修しても、人が乗ったら再び割れる心配が有ります。
そこで、その場でレプリカを作って張り替える事にしました。
僕のレプリカ・タイル作成方法は3種類。一つは樹脂を流し込む方法(白色以外なら弾性タイプも可能)、2つ目は市販タイルの表面をオリジナルの薬品処理してから塗装する方法、3つ目はFRPによる型取りでの複製です。

▲2番めの薬品処理の実験。 左は2通りの処理済/右は未処理。 カッターで切り込みを入れてテスト。 ミッ○○クロンとか使っても、しつこく爪で擦ると剥げます。 左の薬品処理は、削らないと剥がすの不可能の密着度!
今回は、床材なので、耐摩耗性に優れた3番目の方法を取りました。
別な個所のタイルで型を取り、そこに樹脂を流し込んでガラス繊維で補強。
1時間程度で、ほぼ同じ製品が作れました。
樹脂自体に色を付けているので、踏まれて摩耗しても色が剥げる心配は有りません。


▲左:割れたタイルを除去。 タイル1枚だけ剥がすって、それなりのテクニックが要ります。(写真のタイルは、誰か別の職人が補修にトライしたみたい ⇒ NG) / 右:現場で作ったレプリカタイル。
ちなみに今回は表面に凹凸があったせいか、市販の離型剤を使った一回目は失敗。 前に書いたオリジナルの離型剤を取りに帰って、成功させています。
樹脂は、いつもの30分で最終硬化する特殊なタイプ。
My離型剤と特殊樹脂、この2つのアイテムが無いと、その場でレプリカ作りは難しいです。

▲タイルの補修後。 1発勝負なので、わずかに色が合ってないです。 このブログは仕事自慢では無いので、正直に現状を載せておきますね。 塗装ならカンタンだけど、樹脂の色合わせは、本当に至難なんです。 (ホテルからはOK頂いてます)
なお、これらの技術は、全て自分で実験して確立したオリジナルの手法。
というわけで、割れたのと同じタイルが見つからないとか、数枚だけ足りない等で困った場合、僕の事も思い出して下さいね。
小さな欠片を送って頂ければ、すぐにレプリカを作成する事が可能です。
⇒ タイルの通信販売 (補修用 レプリカ作成 )
PS:内地にも、こういうタイルレプリカ専門の業者が居るとか最近知りました。 技術交流したいなぁ‥。
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この記事へのコメント
わずかに色が違うと書かれていたので気になって探してみましたが、手前から5列目左から4番目でしょうか?
モニタ越しに一見だとわからなかったです。ど素人の感想ですが、これほど色を似せたレプリカタイルを制作できるのですね、驚きました。
Posted by 鶏侍 at 2016年03月19日 01:56
コメントありがとうございます!
ご指摘の通りの位置のタイルです。
目地セメントが濡れているので強調されてますが、実際の色もじゃっかん違います。 (お客さんは気が付かないかと思いますが‥)
もっと数をこなして、色合わせを極めたいです!!
Posted by iwaana at 2016年03月30日 00:40
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